あの人と隣にいた頃の話。
後にも先にも、あんなに幸せだった頃は私の日々の中に存在しない。
今でこそ、もう好きじゃないなんて言えるけど、ずーっと、そりゃもうずーっと好きだった。愛してた。
なぜ今でも度々あの人の話ばかりしてしまうんだろうな。
きっと誰一人彼を超えてこないからなのね。
彼を超える幸せをくれたらきっと、歴代一位は塗り変わるはずなんだけど。
なかなか難しいもののよう。
この人が私のものであるうちに。
私がこの人のものであるうちに。
こんな幸せな日々のうちに。
さっさと地球が砕ければいい。
そんなことを思ってたの。
この腕の中で抱かれている今。
この瞬間に消えてしまいたいと本気で望んで。
それほど、満ち足りた感覚は
まるで白昼夢みたいに
あれから一度も出会えていないから
虚しいなぁ
こんなに愛したいのに
誰のこともあんなに愛せないの
ため息。
きっと今の彼に出会っても
あの時ほど愛せないんだろうなぁ
虚しいきもち。
ゆらり
いまから おしごと
ぐらり
逃げ出しちゃおうかな。
ふわり。