1mm.

わたしのこころの 真空パック

春の夜の夢

 

反芻する。

吐き出した煙を吸い込むように

過去の痛みを反芻する。

 

それと同じくらい

あなたから貰った心を反芻する。

 

言葉は完璧じゃないし

私は未完成だ。

だからこそあなたの伝えてくれる言葉たちが大切で大切で仕方が無いのだ。

心と言葉が全く同じ色をしていたら、

私は言葉なんて捨てて

心を記すのを辞めて

絵の具を溶かして生きていただろう。

 

暖かな人とお酒を飲んだ

心が暴れて言葉にするのが間に合わなくて

時間が全く足りなかった

 

わたしも、あなたも、じかんも、こころも、

有限なのだなあと

アルコールに脳を浸しながらぼんやりと考えた

 

有限であるから愛おしいほど儚いのだ

そして私はだからこそ反芻するのだろう

 

白いハートのピアスを頂いた

ここにも心があった 

小さなきらきらした白いハート

 

壊れてしまっても

私がいつか全てを忘れてしまっても

あなたの有限の時間の中に私がいたことは消えないのだ

 

アルコールの最中、鈍った時間の進み方も

ふと振り返れば息を飲む暇もないほど短い

コロナの驚異がどれほどあっても

新宿の夜は人の人生が飽和していた

 

今日も私は大切なものと

大切な時間を過ごす

 

どれほどこの人生が傷もうと

それすら些細に思える程の大切なものたち

寧ろそれが彼らに出会えた対価であるなら

まだまだ傷が足りないとさえ感じる程。

 

喉元を過ぎただけで

あの頃は本当に地獄そのものだったけど。

私の心の血肉が増えてゆく度に

地獄への恐怖が減る

 

日々は大切なのだと

日々を無駄にしながら思う。

 

忘れたくない日を、少しでも沢山

忘れてしまうほど沢山重ねていきたいと思う。

 

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もうすぐ20歳も終わるらしい。

 

15歳の私が死なないでいてくれた。

16歳の私が留まってくれた。

17歳の私が転校してでも心を護ってくれて

18歳の私がちゃんと大切なものを掴む努力をしてくれた。

19歳の私がした経験は、今までの人生で一番美しい光景だった。

 

20歳の私はやっと死ななくてよかったと思えるようになったよ。

 

ありがとう。

また、反芻しに戻ってくるからね。