1mm.

わたしのこころの 真空パック

小説:小さな嘘

 

小さな嘘をついた。

そうしないとあなたと居られなかったから。

強がりなのか嘘なのか、

差のないくらいの小さな嘘をついた。

痛くないよ。苦しくないよ。

あなたと居るのに苦しいことなんてひとつもないよ。

そうやって笑って見せた。

そうしないとあなたは不安で潰れて消えてしまうから。

あなたは弱いし、

わたしはあなたのためなら強く有れるから。

そうすると決まってあなたは不思議そうにわたしを見つめて、

「どうしてそんなに君は強いの?

どうして僕を慈しんでくれるの?」

と問う。

理由なんてないよ。

あなたを愛して、

あなたを許せる強い私が好きなだけ。

理由なんてないよ。

 

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https://shindanmaker.com/801664

より、「小さな嘘をついた」から始まり「理由なんてないよ」で終わる280時程度の小説